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8月, 2013の投稿を表示しています

サービスデザインのパイオニア

先週は、サービスデザイン会社の先駆けと言われている Live|Work のファウンダーでもあり、現在はMethodという会社でPrincipalをしている クリス が来て、いろいろと議論やアドバイスをしてくれました。 週の途中で、インフォーマルなレクチャーもしてくれました。サービスデザインをはじめたパイオニアでもあるので、どんな話をするんだろうと思っていたのですが、サービスデザインという言葉や手法に関しては、むしろ批判的なスタンスを持って仕事をしているようです。一応、念のために確認しますが、否定的ではなく批判的です。以下、いくつか簡単に紹介します。 例えば、サービスデザインの手法について。サービスデザインの仕事のプロセスは3つとか4つとかに分けて言われることが多いけれど、ほんとにそれでいいのだろうか、と話します。インサイトを得て、デザインし、それを現場に落とし込む。そういったサイクルをつくれば、仕事の分担もしやすいし、何よりお金が取りやすい。でも、それが本当に効率的に良いアイデアを生み出す方法なのかと。むしろ、リーンスタートアップのようにぐるぐると仮説と実践を即座に繰り返して行く方がいいのではないかと。 また、サービスブループリントについても批判の目を向けていました。もちろん、サービスの流れをマッピングして可視化することで見えてくる事も沢山ありますし、有用なところが沢山あります。でも、それってあくまで想定的なブループリントでしょと。おっしゃる通り、青写真です。 もっと実際のデータに基づいたインサイトの引き出し方が沢山あるではないか。無料のウェブ解析ソフトを使うだけでもいろんなことがみえてくるはず。あるいは、動きのあるブループリントだってできるじゃないかと。 かなり粗いまとめですが、エスノグラフィーとブループリントというサービスデザインでは中心的な手法について、いくばくかの批判的な意見を持っています。去年のサービスデザインのカンファレンスであるNEXTの講演でも同じようなテーマを話しているので、英語が大丈夫な方はご覧ください。まだ再生回数が50回と、少ないです。こちらです↓。 クリスは元々はプロダクトデザインを学んだそうです。それでも、今の工業製品みたいなものを自分は作りたいのか、大量生産して大量廃棄されるも

Processingを夏休みの自由研究にするのなら

http://processing.org/ 絵を書いたり、マイコンを制御したりすることができるクリエイティブプログラミング言語として広く使われている Processing 。もっと使えるようになりたいなと、マイペースで勉強を続けています。しかし、ちょこちょことコードをいじっていると、こういうものは小さい頃から触れているに限るなと思うわけです。 ということで、もし今、自分に小学校5年生ぐらいの子どもがいて、今夏休みの自由研究を一緒にやらなくてはならない状況になったとしたら・・・。そして、さらにProcessingをテーマにするというハイリスクな選択をしたらどうなるだろうかということをふと考えました。 この選択はかなりハイリスクです。が、万が一うまくいった場合にはメリットもあると考えられます。 メリットとしては、 ・親子で新しいことに挑戦できる。(特にプログラミング初心者の親御さんの場合) ・子どもがプログラミング言語に親しむことができる。 ・子どもがプログラミングを通じて、英語の世界にも興味を持つようになる。 ・「お父さん(お母さん)すごい」と尊敬される。 リスクとしては、 ・結局、夏休みの自由研究にならない。時間だけが浪費されていく。 ・子どもがプログラミングも英語も難しすぎると思い、学年があがってもどちらにも興味を失ってしまう。 ・「お父さん(お母さん)、自分でもよくわかってないのにひどい。」と蔑まされる。 などが考えられます。教える側がダメになるリスクも、教えられる側がダメになるリスクもあるので、大きな賭けと言えるでしょう。 しかし、いろんな可能性を広げてくれるプログラミング言語に少しでも取り組んで、何かしらの達成感を持つことは、悪くないどころか10年後の世界で仕事をし始める子どもたちにとって、もしかしたら将来大感謝される自分史的事件になることも大有りです。 では、このハイリスクなチャレンジに興味を持った場合、何をすれば良いのでしょうか。ここでは、特にプログラミングの知識があるわけではない親御さんを想定します。 まずは、少しばかりProcessingを勉強してみる必要があります。日本語で勉強できるサイトとしては、ドットインストールの動画がオススメです。

図書館のサービスデザイン

ここ2週間は、サービスデザインの課題のため現場にでていることが多いです。新しい環境を観察できるので、現場は面白いです。今回の現場は主に図書館です。図書館のサービスを観察し、サービスの改善あるいは新しいサービスを提案するというもの。 デンマークに来てから、コペンハーゲン市内の図書館に何度か訪れたことはありましたが、ここまで頻繁に通い、いろいろとプロトタイピングを行い、ゲリラインタビューを行っていると、より深く図書館、そして図書館を成り立たせているデンマーク社会の実態も見えてくるような気がします。 サービスデザインのリサーチはどちらかというと難航しているのですが、それはさておき図書館に通うなかで感じたことなどを書いてみます。 私が通っているのは、コペンハーゲン市の西側にあるValbyという地域の図書館です。こじんまりとしたこの図書館は、ちょっとした前庭付きの古い建物を改築した造りなのもあって、雰囲気の良いザ・地元の図書館です。 一番良いなと思ったのは、貸し出しはほぼ自動化されてて、それ以外の探したい本だとかそういうことを相談できる図書館員に接しやすいようなつくりになっているところです。 入り口のところにカウンターがあるのですが、それは貸し出しのカウンターではなく、行政書類の申請ができるようにと数年前からはじまった市民サービスのカウンターです。 貸し出しはほぼ自動化された機械のみ。図書館員は小さなデスクにいることが多く、気軽に相談できます。 夏休み中の10歳くらいの女の子が一人で本を探しにきて、図書館員(子ども専門)と一緒にじっくり本を探している様子は微笑ましく、ぜいたくで有意義な税金の使い方だなと感慨深かったです。私自分は、幼い頃地元の図書館に行く習慣はなかったのですが、デンマーク人の友人に聴くと、すべからく図書館は自分の庭みたいなところだったと話してくれます。 きくところによると、数年前からコペンハーゲン市の図書館は子ども向けのサービスに力を入れているらしく、親子で楽しむ場所も小学生がくつろげる場所も大人と同じぐらいの面積をぜいたくにつかって用意してあります。午後から夕方にかけて、絵本や本を選んだり、読み聞かせをしている親子や家族がぽつぽつと訪れてきます。お母さん同士の出会いの場でもあるようです。 そして、最近始まっ