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3月, 2013の投稿を表示しています

The Hub Copenhagen にいってきた

東アジア文化のお祭り SMASH! もう金曜日になってしまいました。先週はもうひとつ、 The Hub Copenhagen にいってきました。場所は、知り合いも多く住んでいるNorrebroエリア。エスニック度が高い活気あるエリアです。 友人つながりで、日本について短いトークしてほしいという話があり、場所にも興味があったので遊びにいってきました。 話をうかがったのは、 Orange Innovation のスタッフのMetteさん。ウェブサイトをみただけではよくわからなかったのですが、よくよく伺うとRoskilde Festivalという大きな野外フェスの団体から出資をうけて、オープンで、プレイフルで、ソーシャル("Open, Playful, and Socially engaged"と言っていた)なプロジェクトがいくつか走り始めているとのことです。Roskildeは大勢のボランティアで成り立っているイベントなので、そのあたりとも関係してそうです。Kaos Pilotの関係者も多く関わっているそうです。 オレンジラボのプロジェクトのなかのひとつが、 SMASH! と言われる企画。東アジアをテーマにした2~3日のイベントを来年2014年4月に予定しています。 そのキックオフワークショップが来月 The Hub Copenhagen で行われます。参加者でブレストしながら、イベントをつくりあげていくそうです。参加型の進め方をするのは、サービスデザインにも近いような感じです。ちょうど、打ち合わせをしていた上の階ではサービスデザインの集まりをしていました。 このSMASH!、コペンハーゲン近辺にいらっしゃる学生さんやアーティストさんで東アジアを伝える企画に関わってみたいという方にはもしかしたら良い機会かもしれません。 せっかくの機会なので、15分の話題提供をさせていただくことになりました。何話そうかな・・・。 ▼SMASH! 4月6日のワークショップ参加の申込みもこちら http://orangeinnovation.dk/projekt/smash-2/   この日は夜に自転車のパンク修理もしました。いろんなことをした1週間でした。

インフォグラフィックスとポリティクス

Nicholas Feltron 先週は、インフォメーションデザインのセッションでした。具体的には、Facebookのデータから読み取れることをビジュアライズする課題に取り組みました。テーマの設定、データの収集、編集、デザインまでなかなか苦労しました。最後は、半日かけてプレゼンと批評会。 ここまでお互いに批評する機会が少ないと不満も漏らしていたクラスメートたちも、たっぷりじっくりコメントしあって、どこかしら嬉しそう。たしかに、本気のコメント(批評)は、だいたいグサッとやられるわけですが、それはそれでお互いに愛情がないとできないっす。 今日は、講師のひとりTimoが紹介してくれたHarvard Business Review最近の記事が面白かったので紹介します ▼We've Reached Peak Infographic, and We're No Smarter for It http://blogs.hbr.org/cs/2013/03/weve_reached_peak_infographic_and_were.html GOOD Magazineにも関わってきて、本人もインフォグラフィック制作者でもある Dylan C. Lathropによるインフォグラフィック時評。タイトルを意訳すると「インフォグラフィックの流行のピークにきてるよ。そろそろ落ち着こうぜ。」といったところ。 インフォグラフィックの流行の最前線にいる張本人が、現在の大流行に懸念を示しています。 私自身もインフォグラフィックのパワーに少々エキサイトしていたところだったので、「たしかに、そうだよ。うん。」と、うなずける記事でした。 Dylanは、1920年代のIsotype Projectの話からはじめます。インフォグラフィックは、何も今に始まった話ではないと。その昔から(さらにさかのぼればアルタミラ洞窟にもいっちゃえると思いますが)ビジュアルで伝えるというのは、社会的、文化的、政治的意義を十分持っていたのです。 Arntzのつくったピクトグラムは美しい。一覧を眺めるだけでも価値があると思います。 ▼Isotype Project http://gerdarntz.org/isotype Dylanの要点は、数字や裏付けもない

糖尿病患者のデザインリサーチ

CIIDのコンサルティングチームのレクチャーでした。先週もちょこっと話を聴いたのですが、今回は1つのプロジェクトについてじっくり伺う形でした。 コンサルティングチームの若手2人が中心になって取り組んだのは、アメリカの糖尿病患者の実態について可視化せよというブリーフ(案件)でした。デンマークの会社である、 Novo Nordisk がクライアントです。Novo Nordiskは、CIIDのエデュケーション部門のパートナー(資金提供者)でもあります。 この案件で手掛けたリサーチの中心は、数名の患者さんに協力していただいて、診断されてから今までの体験や感情を語ってもらうというもの。1週間毎日通って、リサーチにつきあってもらうというところも新しかったです。(Immersive Living Researchと呼んでいた) いろいろとデザインリサーチの手法が使われたようでしたが、紹介されたもののひとつが面白かったです。それは、リサーチの協力者の方に、インタビューに伺う前に、あらかじめ家のなかで病気に関するところに付箋をつけてもらうという手法です。そうすることによって、自然に話がはじめられるし、患者さんの日常や考えていることが、思ってもみないルートで可視化されるというメリットがあると思います。 今回のリサーチで、糖尿病患者さんの「治療」や「食事」のサポートに比べて、「エクササイズ」に関するサポートやケアが行き届いていないということ。そして、患者さんをサポートしているお医者さんや看護師、サポート団体、コミュニティ、友人などの役割や意識にちょっとしたずれがあることなどがみてきたそうです。 そして、もうひとつこのリサーチでユニークなところは、リサーチの結果と考察を iPadアプリとしてまとめてレポートしたところです。クライアントのスタッフが回覧したり、新しく働き始めたスタッフの学習ツールにしたりできるようにとの工夫のようです。 少人数ながら、面白いデザインリサーチに取り組んでいるようです。来週、ボストンのカンファレンス Healthcare Experience Designで発表とのこと 。がんばれ!

ロンドン科学博物館「Web Lab」ができるまで

今週、Visiting Facultyできている二人のプロジェクトがすごいものばかり。 Matt は Tellart という会社をやっていて、 Timo は Berg のクリエイティブディレクター。Timoの作品のなかでは、 これが 好き。 火曜日の夕方は、MattのTellartがプロデュースしたロンドン科学博物館で展示中のWeb Labのプロジェクトについての話を聞きました。 まずは、どんな展示なのかイントロダクション映像。 驚いたのは、この企画提案するためのビデオを、MattとTimoとMattの奥さんの3名でアムステルダムの屋根裏部屋で週末の3日間だけで作ったということ。まさにビデオプロトタイピング。そのプロトタイプ映像も見せてもらいましたが、白い紙でつくった模型や人型(?)をうまく使い詩的な雰囲気もだしつつコンセプトをうまく伝えていました。(むしろ、印象は上の映像よりも強い。) 3名で取り組んだ週末の自主作業が、まる1年の科学博物館での展示(準備も含めたら2年くらい。スタッフ70名)というビッグプロジェクトになっていくのです。 設置は、科学博物館に泊まり込んで2ヶ月かかったそうです。「企画から実施まで、どんな変化がありましたか?」という質問に、「すべてです。」と答えていたので、プロジェクトそのものがプロトタイピングだったのだろうと思います。予算も大きいだろうし、プレッシャーはかなりのものだったはず。 すでに30万人の動員。 ウェブサイト では、550万の訪問数を数えるようです。ウェブサイトもよくつくられているので必見です。(Googleにとっては、数十万とか数百万とかいう数字は驚くものじゃない。おそらく、教育的な意識があったんだと思う。という小話も面白かった) ロンドン科学博物館 で、6月13日まで開催中です。ArduinoやProcessing、OpenFrameworkといったPhysical Computingの要素もふんだんに取り入れられているようですし、それまでに訪れたいです。 Domus Magazine のMarch Issueでも記事になっています。

感じるモノをつくる Physical Computing

2週間にわたるPhysical Computingの授業が終わりました。この授業は、1週目はArduinoの使い方と小作品づくり、2週目からは4人チームでお題を選び(15個くらいのなかから選ぶ)プロダクトづくりに取り組みました。 今回は、家の中のサービスをつくることがテーマでした(つまり家電)。ぼくのチームは、「もっと多くの人たちが家の中で植物を育てるようになるにはどうしたらいいのか?」というお題を選びました。 ブレストに始まり、講師のサジェスチョンを受けつつ、紆余曲折しながら、光や水分、温度などのセンサー付きのボックス型の鉢をつくることにしました。プロトタイプをつくり、議論をしつつ、対象は、8歳から10歳ぐらいの子どもを想定し、植物を育てるのが楽しくなるような"Look and Feel"を盛り込むことも決まっていきました。 基本的にはシンプルなコンセプトなのですが、形にするのはなかなか難しいです。モノをつくるところ、センサーに対応するプログラミング、センサーやワイヤーの組み込み、挙動チェックなどを協力しながら行います。どれもすんなりといかないので、3〜4時間の作業が「また最初からやり直し〜」ということになることもあります。 教育の現場なので、それぞれができることだけではなく、学びたいことも考慮しながら、お互いに主張しつつ、配慮しつつ、時には前に出つつ(締め切りありますから)、頭と手を動かしていきます。 毎週、水曜日や木曜日の風物詩となっているのが、ほとんどのクラスメートが夜半過ぎまで残って作業している光景です。今週は、レーザーカッターや半田ごてを行うデスクに行列ができ、ちょっとしたフラストレーションがたまっている場面も見受けられました。みんな気合い入っています。 そしてプレゼン日の金曜日を迎えました。午後4時半ごろから、クラス内でのプレゼン、6時ぐらいからオープンな展示会(口コミやメルマガの告知などで、10名〜15名くらいのお客さんがいたでしょうか)を行いました。リサーチやコンサルティング部門のスタッフや他の大学の学生も参加して、説明したり、いろいろと議論したり、情報交換したり・・・、批評と交流が深められる、貴重な時間です。(ここでもビールとチップスが常備。今週は、3回もビールの日がありました。かなりの頻度!)

CIIDのコンサルティング部門

現在学んでいるCIIDの特徴は、Education部門だけではなく、Research部門と Consulting部門 が一体となっているところです。昨日の夕方は、Research部門のディレクターである Brian Rink からConsulting部門を紹介するトークがありました。普段は、お昼時に1階のレクチャーホール兼カフェテリアで顔を合わせるくらいなので、きっちりとした交流と紹介の目的も兼ねているようでした。(余談ですが、こういう時には、必ずビールとポテトチップスがでます。) ウェブサイトではこう説明されています。 CIID Consulting provides clients with expertise in design and innovation, focused mainly in the categories of interaction design, design research, strategy, and service design. At CIID Consulting, we: Discover new market opportunities 
Refine and prioritise potential solutions by experimenting our way to the 
right answers 
Construct compelling narratives that communicate market value. インタラクションデザイン、デザインリサーチ、ストラテジー、サービスデザインの手法を用いながら、新しいマーケットを発見したり、潜在的な解決方法を洗練し優先順位をつけ、マーケットの価値を生み出す優れたナラティブを構築していきます。 ウェブサイトにでている Case Studies をみるだけでも、様々なコンサルティング案件を手掛けていることがわかります。(こんなにケーススタディー充実してたのは知りませんでした。最近リニューアルしたのかもしれません。) トークで取り上げられていたのは、 Novo Nordisk と Toyota をクライアントとする仕事でした。どちらも数か月という短い間でリサーチから提案まで持っていきます。Brian Rin

インタラクションデザインの学校から生まれたマイコン"Arduino"

先週から、 Arduino の開発者としても知られているMassimo BanziとDavid GombaとArduinoをつかった2週間の「Physical Computing」のセッションです。今週からは、Davidが抜け、もう一人のイタリア人Darrio BuzziniがIDEOニューヨークから加わって、1週間のプロジェクトに取り組みはじめたところです。 Arduinoは、2000年代にイタリアにあったインタラクションデザインの学校であるIvreaで生まれました。(Ivreaのスタッフだった何人かは、現在のCIIDのスタッフということもあり、つながりの深い学校です。) Arduinoは、初心者でも比較的簡単に取り組める電子工作キットですが、インタラクションデザインの学校で生まれただけあって 、ウェブサイトでも「インタラクティブなエレクトロニック工作をつくることができるオープンソースのエレクトロニック・プロトタイピングのプラットフォーム(Open-source electronic prototyping platform allowing to create interactive electronic objects.)」とうたわれています。 電子工学入門、プログラミング入門としても優れたプラットフォームだと思いますが、もともとプロトタイピングのために作られただけあって、電子仕掛けの試作品をつくるためのパーツやチュートリアルが充実しています。光や温度に反応したり、モーターを動かしたり、拡張パーツを取り入れればさらにいろんなセンサーを取り入れた電子工作物をつくりあげることができます。 パソコンやタブレットに集約してしまわない、まさにフィジカルコンピューティングの世界です。 手を動かして何かしてみたい!という方、エレクトロニックプロトタイピングに関心のある方は、一度手にしてみるのも良いかもしれません。値段もそれほどしませんし。また、好奇心旺盛な小学生高学年や中高生が取り組むにも良い感じです。アメリカなどで、プログラミングを子どものころから学ぶことを奨励するようなムーブメントがあるようですが、Arduinoもその一端を担っていくツールになっていくのでしょう。 イタリア製だけあってデザインが美しく、手にする喜びのある製品です

Generative Design:プロセッシングで簡易アプリをつくる

先週、今週と続いたGenerative Designの授業が終わりました。なんとかプレゼンも終え、ほっと一息。少しずつプログラミングの世界の一部が見えるようになってきていますが、もう少し先にいきたいなという欲求が生まれ始めています。半分、恐れおののいていた(英語だとintimidatingと表現されることが多い)数日前を思うと前進ですが、まだまだです。 ここ数日よく思い出していたのは、数学に苦しんだ中学、高校生の頃のこと。数学は嫌いじゃなかったのに苦い思い出ばかりです。周りに理解できないほど出来る人たちがたくさんいるというのも、似た境遇でした。(特にサッカー部の仲間の数名は自分からすると尋常じゃない出来の皆さんでした。走りながら微分積分の解法について話しかけられ、こちらは目がテン) 今回、使いはじめたProcessingというプログラミング言語はその頃なかったわけですが、どちらかというと手を動かしたり、ビジュアルをみたりするほうが得意だった私には、こういうビジュアルシンキングでやれる数学の授業が高校生の時にあったらなぁと思うわけです。 Processingの世界は、オープンソースだからなのか、熱心に広めようという関係者が多いのも小さな驚きでした。日本語でも読めるサイトも増えてきていて、関係各位の皆様の貢献に頭がさがる思いですが、それでも英語圏のDaniel Shiffmanの 「Nature of Code」 とBret Vectorの 「Learnable Programming」 は、日本語圏でもアクセスしやすくする価値が多いにあるのではないかということが、初心者の私でもわかるくらい熱意が伝わってきます。Daniel Shiffmanの Vimeoの講義シリーズ も、人柄がすごくでてて面白いしおススメです。これでがしがし勉強して、周りに一緒に遊べる仲間や先輩がいたら、すごい学びになるのだと思います。 今回、私は2人チームでAndroidアプリ(もどき)を開発しました。お題は、場所(Place)。話し合うなかで「場所について写真を撮ることは多いけれど、その実、建物やデザインを構成している形とか色とかって思っているほど見ていないよねぇ」という流れになり、「形や色」をテーマにしたアプリケーションをつくろう、ということになりました。 ウェブサイトや講